ノートの取り方


「どういうノート、どういう文房具がベストなのか」 ということをずっと考えていて思ったのだが。
そもそも私たちビジネスパーソンは「ノートの取り方」を教わったことがないよね?? という根本的なことを思いついてしまった。

私たちがそれぞれ知っている「ノートの取りかた」というのは、「高校での授業の受けかた」にまでさかのぼる。
高校では、教室の生徒たちの偏差値(=リテラシー)がだいたい揃っていて、進学する大学のレンジもだいたい揃っているので、みんなだいたい同じようなノートの書き方をするものだ。

ところが、社会に出て会社に所属すると、そこにはいろんな偏差値出身の”生徒”が集合する。先生(=上司や取引先)も様々なリテラシーのレンジが存在するので、高校時代・受験時代・大学生時代に身につけた『自分にとって最適なノートテイキング』は、ほとんど通用しなくなる。

いわば会社・オフィス・ビジネスシーンというのは、 「偏差値が40から70ぐらいまでの幅のある生徒がワイワイガヤガヤしていて、教壇に立つ先生も偏差値40から70までの幅がある」 という状態である。
こんな状況で、「上手にノートをとろう」なんていうのは、土台無理なハナシなのではないか?

「これがベストなノートテイキングだ!」という指南書もたくさんあるけど、どれひとつとしてスイートスポットに当たらないのは、そういうだからなのではないか?

ならばどうすればいいか?

せめて考えられるのは、会社において、まず新入社員の研修のときに「当社でのノートの取りかた」「当社での会議・ミーティングの進めかた」「当社での各種レポートの書きかた」というトレーニングを、きっちりやることなのではないだろうか??

「会社を一歩出れば、そこはもう全然言語の違う世界」なのはしかたないとして。せめて社内では共通言語で話せるようでないといけない。そのためには、偏差値やリテラシーの違いの激しい社員たちを、ある程度は揃える工夫が必要になるだろう。

そして、こうした非常にファンダメンタルなトレーニングは、「営業研修」や「管理職研修」などよりもずーっと前に済ませておかなければならないのではないだろうか。


コメントを残す