イージー・リスニングの世界
10日目の今日は 『イージー・リスニングの世界』 をご紹介します。
『イージー・リスニング』というか『魅惑のムード・ミュージック』でしょうか。
もっとピンポイントでいえば『ジェット・ストリームの世界』でしょうね、やっぱり。
ジェット・ストリームは1967年にスタートしました。日本でFMの試験放送が始まったのと同じタイミングなのです。
そして昨年、めでたく50周年を迎えました。
1967年のときは僕はまだ6歳でしたが、幸いなことに1970年ごろに父がFMラジオを買ってくれました。
それまでは、モノラルでしかも音質の悪かったAMラジオしかなかった世界に、とつぜん、すごい高音質のステレオのラジオが登場したのです。
この感動がどれほどのものだったか!
”生まれたときからFM放送がある人” には、この感動は絶対わからないでしょう。
まさに、私の人生を変えたのは、FM放送でした。
で、そんなFM放送を代表するのが、ジェット・ストリームです。
”ジェット・ストリーム” イコール ”魅惑のムード・ミュージック”。
イコール、超定番なところでポール・モーリア、そしてパーシー・フェイス、レーモン・ルフェーブル、フランク・プウルセル、ヘンリー・マンシーニ・・・
深夜0時でありましたので、子どもの僕には辛い夜更かしでした。だいたいはオープニングの”ミスター・ロンリー”で寝落ちしていたかな。
0時15分ごろから始まる”私のレコードアルバム”のころには、僕はすっかり夢の夜間飛行状態でした(苦笑)
遠い地平線が消えて
深々とした夜の闇に 心を休めるとき
はるか雲海の上を 音もなく流れ去る気流は
たゆみない 宇宙の営みを告げています
満天の星をいただく 果てしない光の海を
豊かに流れゆく風に 心をひらけば
きらめく星座の物語も 聞こえてくる
夜の静寂の
なんと饒舌なことでしょうか
光と影の境に消えていった はるかな地平線も
瞼に浮かんでまいります
夜間飛行の
ジェット機の翼に 点滅するランプは
遠ざかるにつれ
しだいに 星のまたたきと
区別がつかなくなります
お送りしております この音楽が
美しく あなたの夢に
溶け込んでいきますように