DAY-12 : 僕と映画音楽
僕にとって、映画音楽というのは、とても重要なジャンルです。
子どもだったので、映画館に行ったのは主にゴジラとかガメラとかばっかりでした。
”ちゃんとした映画”は、もっぱら淀川長治さんの”日曜洋画劇場”です。
家のちっちゃい白黒テレビで見ていましたが、その映像もストーリーも、音楽も素晴らしくて、小学生の自分の心の中でずーっとグルグル鳴っていました。淀川さんが紹介してくださっていた映画は、その音楽もどれも素晴らしくて、ここでは挙げきれません。
《サウンド・オブ・ミュージック》《マイ・フェア・レディ》《ウェスト・サイド・ストーリー》《男と女》などなど。。
”日曜洋画劇場”は、今のテレビのオンエアとは全然違ってて、淀川さんとディレクターさんが「とにかく本当にいい映画を紹介しよう!」という熱気にあふれたものばかりでした。だから淀川さんの解説も、すごく前のめりでした。
淀川さんの”日曜洋画劇場”は、僕にとって最高の文学・音楽・映像といった総合芸術の先生でした。
僕が淀川さんの”日曜洋画劇場”でいちばん心に残っているのが、番組のエンディング・テーマです。感動の名作映画をたっぷり堪能した余韻に浸りながら聴いていた、このエンディング・テーマ。
それは、ミュージカル映画《キス・ミー・ケイト》の挿入歌《ソー・イン・ラブ》です。