《スティーブ・ハケットが語る》: 1
“OLD TIME RnR Magazine”という、これはハンガリーのプログレマガジンサイトなんですが、ここでスティーブ・ハケットのインタビュー記事がありました。
なかなか面白かったので、拙訳にてご紹介いたします。
「もっとも影響を受けたアルバムは《サージェント・ペパーズ》」と、いつもお話されていますね。
僕が生まれたのは1950年で、《サージェント・ペパーズ》を聴いたのは15歳ぐらいのときかな。
当時イギリスにはラジオのチャンネルは2個しかなくてね。音楽がかかっているのはそのうち1局だけだった。当時はその局は、音楽ならなんでもかけてたんだよ。グレン・ミラー~エルビス~グルック・・みたいに、ロックもクラシックもごちゃまぜさ。
そんななかで聴いた《サージェント・ペパーズ》は、僕には「ジョージ・フォームビーがチャック・ベリーのモノマネをしてる」みたいに聞こえたのさ。(※ジョージ・フォームビー=イギリスの音楽家兼コメディアン)
高尚な音楽であり、大道芸であり、コメディであり、チャック・ベリーであり、みたいな。非常にブリティッシュなテイストでありつつR&Bのルーツである、みたいな。
ビートルズは、それらをすごく大きなスケールで統合していたんだ。オーケストラも加えて、だよ。インド音楽のテイストも足していただろ?
そうした統合のアイディアに、当時の僕らは夢中になったんだ。音楽そのものだけのことじゃないんだ。