《スティーブ・ハケットが語る》: 5
2012年は、クリス・スクワイアとのコラボアルバム”SQUACKETT-A LIFE WITHIN A DAY”がありました。このコラボプロジェクトは、どのようにスタートしたんですか?
そのころクリスは、合唱団を採り入れたクリスマスアルバムを制作していて、僕にギターのパートを頼んできたんだ。
僕はそれに「オーケー」と返事して。それから2週間、ものすごい勢いでアルバム全体のギターパートをレコーディングしたんだ。とにかくタイトなスケジュールだったんだ!
そのクリスマスアルバムを仕上げたあと、この”SQUACKETT”を制作することにしたんだが、とにかく素晴らしい体験だったよ。
クリスも僕も、ボーカルハーモニーが大好きなんだよ。
クリスとは、今でも、”心の中で連絡を取り合っている”みたいなフィーリングだよ。
なぜか突然、マリファナの香りが鼻の前をかすめて、するとクリスがどこからもなく「よぉ、元気か?」と話しかけてくる・・みたいな!
「なぁクリス、このベースパート、どう思う?」みたいにね。今でも会話してるよ。
クリスは本当にすばらしい人柄で、またすばらしい演奏家だった。
僕のアルバム”At the Edge of Light”の中の “Under The Eye Of The Sun”は、クリスへのオマージュなんだ。この曲ではジョナス・ラインゴールドが、クリスのあのリッケンバッカーベースのスタイルを見事に再現してくれているよ。
この曲では僕の妻のジョーの妹のアマンダと僕がボーカルをしているんだけど、このボーカルはとても”ジョンアンダーソン的”だと思う(笑)
そういうわけで、この曲はすごく”イエス的”に仕上がってると思うよ。
イエスのスタイルは、僕も大好きなんだ。アドレナリンを注入されたようなスピード感とか、絶妙のタイミングでサビが出たり入ったりするところとか。ハイオクのガソリンを注入したスポーツカーみたいな感覚だね。
僕はイエスが大好きなので、スティーブハウとコラボして”GTR”も制作したんだ。それにピーターバンクスのファーストソロアルバム”Two Sides Of Peter Banks”にも参加した。このアルバムにはヤン・アッカーマン、ジョン・ウェットン、フィル・コリンズも参加してるよね。