文房具を一新したくなる



新しい年を迎えたり新年度を迎えたりするとき、私は文房具を一新したくなる。
新しいプロジェクトを始めるときなんかも、そうだ。

だいたいにおいて、気分をリセットして取り組みたいという心理的な動機からだ。合理的な動機で文房具を変えることは、あんまりない。

そういう意味で、ちょうど今、どうしても気分を一新したくて文房具を変えたいのだが、しかし最近はなぜか「これは」という文房具が見当たらない。なのでうまく気分をリセットできないで困っている。

コクヨからSYSTEMICというシステムノートシリーズが出ているので、ちょっと使ってみることにした。まだ使い始めたばかりなのでなんともいえないが、「なんだかよくわかんない。自分には合ってないかも」という気はしている。

日本製のノートって、すごく高品質でなめらかだ。
自分にはこのなめらかさが、自分の筆圧やペンタッチに合わない。僕は筆圧がものすごく軽いので、ペンが滑っちゃって滑っちゃって、ちゃんと書けない。

また僕は、ボールペンを使わないタイプである。シャーペンも使わない。僕は黒や赤で字を書くのがものすごく嫌いなのだ。

なので僕がメインにつかっているのは、MUJIのカラフルなゲルインクペン。またはカラーマーカー。または極細のサインペンだ。

また僕は、罫線が嫌いだ。ヨコ罫が嫌いだ。なので方眼罫のものを使う。または完全に無地罫のもの。

また僕はA4ノートをタテに使うのが嫌いである。なのでタテのノートはヨコにして使っている。ヨコにワイドなほうが視野が広がるからだ。

そういうさまざまな理由と好き嫌いから、僕は実は仕事ではもっぱらスケッチブックを使っている。これをヨコにして、カラーペンや2Bの鉛筆で書くとき、いちばんしっくりくる。

ノートなんて、しょせんはブレーンストーミングする場にすぎない、と私は考えている。ノート上でいろいろな思考を巡らせたあと、そのあとはどうせほぼすぐにパワポやエクセルやフォトショップやブログなどの上で実体化してしまうからだ。

「ノートとは、そこに考えを整理して書くもの」とよく指導されてるが、それは違うと思う。
ノート上で整理された状態であるためには、その前段階でどこかでブレストしたり揉んだりするステージがどうしても必要だ。
つまり、「整理ノート」の前にもうひとつ「未整理ノート」が必要なのだ。
ふつうの人は、その”未整理ノート”はどこにあるんだろうか?アタマの中? いや、アタマの中に未整理ノートを持つって、すごく難しいよ。できないと思うよ。

なので僕の場合、紙のノートは未整理ノートである。なので僕のノートはいつもすごくカオスになっている。僕のノートを他の人が見ると、「整理できてない!」と怒るだろうな。

でも僕の場合、次の段階のパワポやエクセルやフォトショップでは、完全に整理されたものができている。


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